Candy Candy Final Story の嘘と真実 (1)
ayaさん、thank you very much! ありがとうございます❣
This is the Japanese translation of The Myths of Candy Candy Final Story (Part 1). For your interest, please read my introduction in Another translation of ayaさん! Please read ayaさん‘s own words:
訳者ayaより
Ms Puddleのブログサイトへようこそ。Ms Puddleのファンフィクや物語に関する論理的で冷静な分析をいつも楽しみにしている一人のayaです。昨秋、このサイトのコメント欄に彗星のように現れたAlex。10月から12月にかけてはAlexとMs Puddleの共同でMyths of Candy Candy Final Storyがブログ上で発表されました。このシリーズは大変なセンセーションを巻き起こし、ブログ読者とのコメント欄でのやり取りは100件を超えました。
私が今頃になって昨年投稿されたものを訳しているのは、Part 3と4が私の手に余りそうで、どうしようか迷ったりしていたからです。でもこんな“目からウロコ“の話をほっておくのはもったいない。ここは開き直ってできる限りやってみることにしました。翻訳に関して全くの素人で、至らぬ点も多いとは思いますが何卒ご容赦ください。
この前のアップデートからずいぶん経ってしまいました。最近は仕事のストレスでちょっと疲れてます、どうぞご理解を。Alexが救いの手を差し伸べてくれてよかった。私の最近の投稿に活発に参加しているAlexについてはもう知っている方もいると思います。大学教授であり元弁護士の彼女は様々な分野で非常に博識です。もちろん彼女は大変多くの言語に堪能です。英語に日本語、イタリア語、ギリシャ語などです! ですからキャンディ・キャンディ・ファイナル・ストーリー(CCFS)の謎と取り組むために、Alexが私に数多くの具体的な資料と詳細を提供してくれたと発表することができ、とてもうれしく思います。彼女の発見と見識をここ私のブログ上で紹介できて光栄です。私がこれから始める前に、Alexが明確にしたいことは、彼女がそれ以前のどのバージョンのキャンディ・キャンディも考慮に入れず、CCFSを別個の原本として研究したことです。彼女の洞察は自己解釈にもとづくものではなく、下記のみを基準にしています。
1. 歴史的事実
2. 法的事実
3. 物語/原文上の証拠(すなわち、他ならぬ著者名木田恵子氏が展開する文学ツール)
名木田恵子(水木)氏が2010年末にCCFSを出版して以来、インターネット上には虚構が流布されています。すべての投稿への関心を保つため、私が日本語版CCFSからの参照を加え、同時に虚構のいくつかについて議論しようと思います。どうぞ忍耐強くお付き合いください。私自身はキャンディはあのひとと結婚していたと信じていますが(以前の投稿とそれに続くコメントで説明したとおりです)、ここではキャンディのパートナーと呼びます。興味深いことに、AlexはCCFSでのキャンディのパートナーが誰であるかについて、名木田氏は全く曖昧になどしていなかったと言っています。それどころか極めて明快に描写していると。このシリーズの終わりまでに、あのひとが本当は誰なのかをご自分の目で確かめられることを心より願っています。
では始めましょう! 第一に、かつ最も重要なことは、設定が1930年代半ばであることに疑う余地がないことです。戦間期(第一次世界大戦終結から第二次世界大戦勃発までの期間)であるだけでなく世界大恐慌の時代であり、第二次世界大戦に先立つおよそ1935年から1938/1939年ころです。キャンディはアンソニーが亡くなってから20年以上になると自ら述べています。CCFSの読者には彼がわずか15歳だったと告げられています。
地理的な位置はどうでしょう? Alexにはそれがイングランド南西の田舎にあるエイボン川近辺の、イングランド南部地方に違いないと信じる正当な理由があります。そう、同じ名前の川がイングランド、ウェールズ、そしてスコットランドに数か所あります。けれどもAlexは調査の上、スコットランドの3つの「エイボン」川をその位置ゆえのみで除外しました。一つ目は北部のハイランドにあり、二つ目はグラスゴーに近すぎ、三つめはフォルカークにあり、これは私のこの前の投稿へのコメントで何人かの方が指摘していたものです。CCFSを読むと、アードレー家とグランチェスター家の別荘の双方が、スコットランド南東(エジンバラ郊外)のサマースクールのキャンパスから徒歩圏内(CCFS下巻61ページ)であり、川ではなく、湖がある(CCFS下巻60ページ)場所であると書いてあります。スコットランドのことをよく知っているAlexは、エジンバラの郊外には重要な湖は一つしかない、そしてそれがアーサーの玉座の背後にあるダディングストン湖であると述べています(ちなみに美しい湖です)。それに加えて、グーグルマップをもとに見てみると、フォルカークは今の時代ならエジンバラから車で約45分ほどの距離です。
ですから、それは既にあるスコットランドのアードレー家とグランチェスター家の邸宅からは遠すぎます。実は1930年代、スコットランドは世界大恐慌によるひどい財政不況に苦しんでいました(特にグラスゴー、エジンバラ、アバディーン)、そしてこれらの地区では失業者数はとどまるところを知りませんでした。その一方で、イングランドの南部地方のみは繁栄していました。皮肉にも、これらはイングランドの田舎、とりわけブリストル、バース、ウォリックシャー、ケンブリッジシャーに近い、南西の地方部でした。Alexはこの地区について語ることがまだありますので、今後の投稿でさらに議論したいと思います。
異議を唱える人達もいるかもしれません、「グランチェスターの別宅はどうなのか?」と。この別宅がイングランド南部にあると主張していたファンすらいますが、違います。CCFSでは、テリィは彼の父がウィンダミアに別荘を持っているとキャンディに話しています(CCFS下巻85ページ)。実際のところウィンダミアはイングランド北西部、湖水地方の近くです。つまりこの場所は前述のイングランドもしくはスコットランドのどちらの「エイボン」川とも無関係であるということです。
要約すると、キャンディとパートナーが1930年代に住んでいる住居は、テリィかアルバートに直接結びつく可能性のあるこれまでCCFSで言及されているどの場所とも関係がないということです。しかもテリィは彼の父親の姓を捨て、グランチェスター家とのすべての関係を断ち切ってから久しく、そのころにはもうグランチェスター家の人間ではありませんでした。公爵には正式な配偶者との間に自身の嫡出子たちがいたことは言うまでもありません。非嫡出子のテリィが父親の相続財産の大部分をもらえるという可能性はどのくらいだったでしょうか? 従って、テリィは自力で成功し有名になったのがどちらもアメリカにおいてですから、彼が1930年代にイギリスにいる理由がありません。Alexはさらに付け加えていますが、さしあたり今回はここで終わりにします。
この投稿の結論を言えば、CCFSの記述をもとにすると、キャンディは上述のエイボン川に近接するイギリス南西地方に住んでいることが分かります。彼女は自ら一人でバラの手入れをしていて(バラのつぼみについて言及)、庭師にはこの手厚い世話は任せないと明言しています(CCFS上巻、231ページ)。この情報の切れ端はあまり重要ではないと思われるかもしれませんが、バラやバラのつぼみの手入れをすることが何を意味するか知っている人なら、これがなぜキャンディがいろいろな場所を旅しているのではなく、イングランド南西部の田舎に恒久的に暮らしていることを示唆しているのか分かるかもしれません。キャンディは彼女のパートナーがいつも彼のそばにいることを望んだと言っていましたね。これはその男性もこのイングランドの田舎に彼女と一緒に住んでいるということです。世界中を旅しているのではなく。ここで留意すべきことは、ロンドンが現代の基準に照らしても毎日通勤するには遠すぎるということです。まして1930年半ばの昔ならいうまでもありません。読者の中には、キャンディがあのひとの帰宅を喜びと熱狂で歓迎していることから、彼はCCFSの最後に旅行から帰ってきたのだと思っている人もいるかもしれないと最近気づきました。けれども彼女が使った言いまわし「おかえりなさい」は、日常の習慣的な挨拶(決まり文句)である可能性があり、必ずしも彼が長く留守だったことを意味しません。彼が帰宅した時のキャンディのリアクションの大きさは、二人がとても愛し合っていることを暗示していると私には思えます。
最後にAlexは指摘しています。テリィファンの中には名木田氏のエイボン川への言及を初めて発見した時、喜びに飛び跳ねた人達がいました。このヒントがテリィに有利になるとみなして。彼らにとって残念なことは、それには正反対の影響があることです。このエイボン川への言及は、歴史的な理由でも、経済的な理由でも、実はアルバートにプラスになるのです。次回に続きます。
1 Response
[…] of May, I was inspired to write again, and I will explain more later. I truly appreciate my friend aya-san ❤ for translating the series of The Myths of Candy Candy Final Story such that I was able to […]